フロアの水性コーティングについて紹介しています。価格相場や特徴などをまとめました。
床のコーティングには油性のものと水性のものがあります。油性は石油類(シンナー等)の溶剤に樹脂を溶かし込んだもので、水性は水に樹脂を溶かし込んだコーティング剤を使用します。
油性コーティングは溶剤にVOC(揮発性有機化合物)が含まれている場合があり、刺激臭や健康を害する危険性が指摘されています。
水性コーティングにはその心配がなく、小さなお子様がいる家庭でも安心して使うことができ、施工費用も油性と比べて抑えることができます。
また水性コーティングは、油性では施工できない柔らかい材質の床にも使用できるというメリットもあります。
数年前までは油性が主流でしたが、環境面や使いやすさから需要が増えてきたため、現在は各社さまざまな水性コーティングが開発されています。
油性コーティングの相場が1平米あたり4,500~5,000円前後なのに対し、水性コーティングはその約3分の1の1,500円ぐらいと、とても安価です。
家庭やオフィスなど、短期間のフローリングを施したい場合などに最適です。
水性コーティングは水に溶かしたものなので、耐久性が弱いという認識が業界内であるようです。コーティング硬度(H)は油性のものがだいたい3~4Hなのに対し、水性は1Hが目安です。
しかしフロアコーティングする際に大事なのは、施工する床と硬度とのバランスです。床に合わない高い硬度のものを使用すると、フローリングが伸縮についていけず、ヒビが入ってしまうことがあります。
床の性質を見極め、長期的にプランをたてて水性コーティングを利用すれば、耐久年数の長いものを使うより合理的で、費用の節約にもなるでしょう。
床を水性コーティングした後、日常の手入れは乾いた布で拭くのがおすすめですが、固く絞った水布巾でも拭くことができます。水やアルコールにも強いので、万一こぼしてしまった場合でも乾拭きするだけでOKです。
また、水性コーティングは剥離作業の必要がありません。剥離とは、床に塗布したコーティング剤を剥す作業のことを言います。
油性コーティングをし直す時は、必ず剥離作業をおこなって一度リセットをする必要があります。床が縮んだり、粘ついてしまったり、密着度が低くなったりとコーティングの精度が悪くなるからです。水性同士ならその面倒もなく、余計な費用もかかりません。
油性に比べてコストパフォーマンスに優れ、家庭などで気軽に利用できるのが水性コーティングと言えますね。